農業振興地域の注意点について
皆さま、こんにちは。
前橋・高崎・渋川を中心に、群馬で本物の木を使ったナチュラルで快適な家づくりを行っている寺島製材所の鈴木です。
土地探しをしていると、
「この土地、価格も安いし広くて良さそう!」
と思ったものの、不動産屋さんや住宅会社から
「この土地、農振除外が必要ですね」
と言われることがあります。
「農振除外って何???」となりますよね(笑)
今回は、土地探しのときに意外と重要な
**「農業振興地域」と「農振除外」**について、できるだけ簡単にご説明します!
■そもそも「農業振興地域」とは?
農業振興地域とは、簡単にいうと、「これからも農業を続けていくために、農地を守っていきましょう」と定められた地域のことです。
農業に必要な土地を守り、農業を安定して続けられるようにするための制度です。その中でも、特に農業上の利用を確保すべき土地として指定されている区域が、
「農用地区域」です。
いわゆる土地探しでよく聞く「農振農用地」や「青地」
と呼ばれる土地がこれにあたります。
農用地区域内の土地は、農地以外の用途に利用することが厳しく制限されています。
そのため、「ここに家を建てたい!」と思っても、いきなり住宅を建てることはできません。

■「農振除外」って何?
では、農地に家を建てたい場合はどうするのでしょうか?
そこで出てくるのが、
「農振除外」です。
農用地区域に指定されている土地を、農用地区域から外してもらうための手続きです。
例えば、「農地として使われている土地だけど、ここに自宅を建てたい」
という場合、
農用地区域から除外
↓
農地転用の手続き
↓
住宅建築へ
という流れになることがあります。
ただし、
「申請すれば必ず除外できる」わけではありません。ここが土地探しでは非常に重要なポイントです!
■農振除外には条件があります
農振除外をするためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
代表的なものとして、
①他に代替できる土地がないこと
「なぜ、この土地でなければならないのか?」
ということが重要になります。
例えば、「近くに宅地があるけど、なんとなくこの農地が気に入ったから」
という理由では難しい場合があります。
所有している土地や周辺の宅地、農振農用地以外の土地なども含めて検討したうえで、「他に適した土地がない」ということを説明する必要があります。
②農業への影響がないこと
その土地を除外することで、
- 周辺農地の農作業に支障が出ないか
- 農地が分断されないか
- 農業用水路などに影響がないか
- 周辺の農業経営に支障が出ないか
なども確認されます。
「自分の土地だから自由に使える!」
というわけではないんですね。
周辺で農業をされている方への影響も考える必要があります。
③地域計画の達成に支障がないこと
現在は、農業を将来にわたって維持していくための地域計画との整合性も重要になっています。そのため、「この土地を農地から外しても、地域の農業に大きな支障がないか」という点も確認されます。
④土地改良事業などとの関係
土地改良事業が行われた農地の場合などは、さらに注意が必要です。
農業基盤整備事業の完了から一定期間が経過していることなど、除外の要件があります。そのため、
「昔から使っていない農地だから大丈夫でしょ!」とは一概に言えません。
■農振除外が終われば、すぐ家を建てられる?
ここも非常に大切です!
農振除外=家を建てられるではありません。
農振除外は、あくまで
「農用地区域から外すための手続き」です。
その後、農地転用
など、別の手続きが必要になる場合があります。
さらに土地によっては、
- 都市計画法
- 開発許可
- 建築基準法
- 接道条件
- 上下水道
- 土地改良区
- その他の関係法令
なども確認する必要があります。
つまり、「農振除外ができた=住宅建築OK!」
ではなく、
土地に関係するさまざまな条件を一つずつ確認することが大切ということです。
■農振除外の申請で注意したいこと
特に土地探しをしている方にお伝えしたいのが、
「土地を契約する前に確認する!」
ということです。
「安くて広い土地を見つけた!」と勢いで土地を契約してしまった後に、
「実は農振除外が必要でした」
となると、予定していた時期に家を建てられない可能性があります。
農振除外の申請では、土地の利用目的や土地を選んだ理由、代替地の検討状況など、具体的な説明が求められることがあります。
例えば、群馬県内の自治体でも、申請時に登記事項証明書、公図、土地利用計画図、位置図、土地を選定した経緯などの書類を求めているケースがあります。(太田市公式サイト)
また、申請から結果が出るまでの期間も自治体や案件によって異なるため、
「来月から家づくりを始めたい!」
というスケジュールには、余裕を持っておくことが大切です。
■土地探しは「価格」だけで決めない!
住宅営業をしていると、「この土地、坪単価が安いですね!」
というご相談をいただくことがあります。
もちろん土地の価格は重要です。ただ、土地が安い=家づくりの総額も安いとは限りません。
例えば、
・農振除外
・農地転用
・造成工事
・上下水道の引き込み
・擁壁工事
・地盤改良
・境界確定
・土地改良区関係の費用
など、土地によっては建物以外にもさまざまな費用が発生します。
だからこそ土地探しでは、
「土地の価格」+「その土地で家を建てるために必要な費用」
まで考えることが大切です。
■まとめ
今回のポイントを簡単にまとめると、
農業振興地域
→ 農業を守るために指定されている地域
農用地区域(青地)
→ 特に農業上の利用を確保すべき土地
農振除外
→ 農用地区域から土地を外すための手続き
そして、
農振除外ができても、それだけで家が建てられるわけではありません。
農地転用や都市計画法など、その他の条件についても確認する必要があります。
土地探しでは、この土地、家を建てられるのかな?」
というところから確認することがとても大切です。
寺島製材所でも、土地探しから家づくりまで一緒に考えさせていただいております。「気になる土地があるけど、農振除外って書いてある…」「この土地って家を建てられるの?」など、分からないことがありましたら、お気軽にご相談ください😊
土地だけではなく、その土地でどんな家づくりができるのか、総額はいくらくらいになるのかまで一緒に考えていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました(^^)
