皆さま、こんにちは!
前橋・高崎・渋川を中心に、群馬で本物の木を使ったナチュラルで快適な家づくりをしている寺島製材所の田中です。

― 工務店が実際の現場からお伝えする“メリット・デメリット”と最適な判断基準 ―

新築を計画する際、「お風呂に窓はつけるべき?」というご相談をよくいただきます。

かつては“お風呂には窓があるのが当たり前”という時代でしたが、近年は 窓を付けないケースが増加 しています。
その背景には、住宅の断熱性能向上や、換気設備の進化、そしてプライバシー配慮などがあります。

今回の記事では、工務店として実際の施工現場・お客様のお声を踏まえ、お風呂に窓は必要か? をメリット・デメリット両面からお伝えします。

■ お風呂に窓をつける【メリット】
① 自然換気ができる

湿気がこもりやすい浴室で、窓を開けて換気できるのは大きな魅力。
特に春・秋の気候が良い日は、自然の風が入ってリフレッシュできます。

② 採光が取れる

外光が入る明るい浴室は気持ちが良いもの。
昼間なら照明を付けなくても入浴できるほど明るくなることも。

③ 開放感が増し、空間が広く感じる

窓があるだけで圧迫感が減り、浴室全体が広く見えます。

■ お風呂に窓をつける【デメリット】
① 断熱性能が落ちやすい

どんなに性能の良いサッシでも、壁部分と比べれば 熱の逃げ道になりやすいのは事実です。
冬は寒さの原因になり、暖房効率を下げることもあります。

② プライバシーの確保が難しい

周囲の視線が気になる立地では、「すりガラス+面格子」など対策が必須。
対策次第ではコストも増えます。

③ 汚れやカビの発生源になることも

窓の枠は結露がたまりやすく、こまめな掃除をしないとカビが発生する可能性があります。

④ 防犯性のリスク

浴室窓は人目が届きにくい位置にあるため、侵入経路として狙われやすいと言われています。

■ 【工務店の本音】最近は「窓なし」を選ぶ人が増えています

実際の新築現場では、ここ数年で“浴室は窓なしでOK”という判断が増加。

理由は以下の通りです。

24時間換気システムの性能が大幅向上

高断熱住宅では窓の寒さが気になる

道路や隣家が近く、プライバシーを確保しづらい

防犯性を高めたい

また、窓なしの方が 掃除がラク というメリットも多くの方が評価しています。

■ それでも“窓あり”をおすすめするケース

以下に該当する場合は、浴室に窓があるとメリットが大きいです。

◎ 敷地に余裕があり、プライバシーが守られる

庭や中庭に面しているケースは特に相性◎。

◎ 風がよく通る配置ができる

外気を取り込みやすい間取りなら、自然換気の効果が高い。

◎ 朝風呂や昼間の入浴が多い

自然光で明るくしたいなら窓ありは魅力的。

◎ 自然な湿気抜きを重視したい

機械換気より自然換気が好みの方。

■ 工務店としての結論
「窓が必要かどうかは“立地・生活スタイル・断熱性能”で決まります」

採光・開放感を重視=窓あり

断熱・防犯・掃除のしやすさ重視=窓なし

どちらが正しいということはなく、ご家族の暮らし方に合わせて選ぶのが一番です。

■ 窓を付ける場合の“失敗しないポイント”
✔ すべり出し窓・小さめサイズを選ぶ

換気とプライバシーのバランスが良い。

✔ 断熱等級はできれば樹脂サッシ+複層ガラス

浴室の寒さを大幅に軽減。

✔ 面格子やルーバーで外からの視線を遮る

防犯性もアップ。

✔ 窓位置は“立った時の視線”を避ける

外から見えない高さが基本。

■ まとめ

新築において、お風呂の窓は「絶対に必要」という時代ではなくなりました。

我が家は、実はお風呂に窓があります。新築で建ててから窓を開けたのは数回で、もう覚えていないほど最近は全く開けておらず、「窓なしにすれば良かった!」と少し後悔しています。

ぜひお風呂の窓の役割を考えて、窓の有無を検討してみてくださいね。

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